応募が来ない!?中小企業の”新卒採用”失敗の原因と対策
新卒採用の時期が近づくと、企業にとっては新たな才能を迎える期待と、どうやって良い人材を引き寄せるかの頭を悩ませる時間がやってきます。
特に中小企業の場合、リソースが限られている中で質の高い新卒採用を行うことは、さながら手強い挑戦と言えるでしょう。
大企業と比較して知名度やブランド力に劣ることもあり、自社の魅力を十分に伝えることが難しいのが現実です。
しかし、これには明確な原因があります。
多くの場合、企業の認知度の低さや、企業のアピール不足、そしてオンラインでの情報提供の不足が、新卒の応募者数を減らしている要因となっています。
また、中小企業の採用担当者や経営者は、大企業に比べて採用に関するリソースや情報が限られていることも、この状況を難しくしています。
今回のコラムでは、これらの課題を解決し、中小企業でも効果的な新卒採用を行えるように、ウェブサイトやオンライン戦略を活用した方法についてご紹介します。
新しい時代に合わせて、オンラインの力を活用し、賢く新卒採用を成功させるポイントを探っていきましょう。
目次
新卒者とのコミュニケーション
新卒者が就職活動を行う際、企業を選ぶ基準はさまざまですが、一つの大きな要素として、企業からの情報提供があり、企業の文化、働く環境、先輩社員の声など、様々な情報を求めています。
しかし、中小企業の場合、これらの情報を十分に提供できていないことが多いのが現状です。
オンラインでの情報提供
新卒者は企業情報を得るために、主にインターネットを利用おり、特に企業の公式ウェブサイトや採用情報ページは、新卒者にとって重要な情報源となります。
これらのページには、企業のビジョンやミッション、働く環境、先輩社員の声、募集要項などを明確に掲載し、新卒者が求める情報を提供することが重要です。
企業価値の伝え方
企業価値を伝えることは、新卒者に企業を魅力的に見せるために必要不可欠です。しかし、どのように伝えるかが難しいポイントです。
中小企業の場合、大企業に比べて知名度が低いため、自社の魅力を伝えることが一層重要になります。
企業の特色や強み、働きがいを感じるポイントなどを、具体的かつ親しみやすい言葉で表現することで、新卒者にとって魅力的な企業イメージを築けます。
ウェブサイトと採用ページの最適化
前のセクションで、新卒者とのコミュニケーションの重要性について触れ、そのコミュニケーションの主要な場が企業のウェブサイトと採用ページであることを確認しました。
ここでは、これらのページを新卒者にとって魅力的かつ情報豊富にするための最適化方法について考察します。
サイトのデザインとユーザビリティ
ウェブサイトは企業の顔です。清潔でプロフェッショナルなデザインは、企業の信頼性を高めます。また、採用ページへのアクセスが容易で、必要な情報が簡単に見つけられる構造にすることで、新卒者のユーザビリティを向上させます。
反面、デザインが古くさい、使いづらい、スマホ対応していないなどユーザビリティに欠けるサイトは企業の印象も悪くなり、本来伝えたいことも伝えることもできずに、早々に離脱してしまう可能性が高くなります。
コンテンツの質と量
採用ページには企業の文化、働く環境、福利厚生、職種や募集要項など、新卒者が知りたいと思う情報を充分に提供することが重要です。また、先輩社員のインタビューや職場の様子を写真や動画で紹介することで、新卒者に企業のリアルなイメージを提供できます。
求めている情報が不足している、質が低いなどコンテンツに問題があると、求職者が企業について十分に理解できず、応募をためらう可能性がありますし、企業のプロフェッショナルなイメージが損なわれ、求職者が遠ざかる可能性があります。
SEO対策の実施
ウェブサイトや採用ページのSEO対策は、新卒者が簡単に企業情報を見つけられるようにするために重要です。基本的なSEO対策を実施することで、検索エンジンのランキングを向上させ、更に多くの新卒者に企業情報を届けることができます。
SEO対策を行わないと、検索エンジンで見つけにくく、訪れる人数も少ないため、結果的に応募人数も少なくなってしまいます。
ソーシャルメディアとオンライン採用サービスの活用
ウェブサイトと採用ページの最適化が完了したら、次はソーシャルメディアとオンライン採用サービスの力を借りて、さらに新卒者に向けて企業の魅力をアピールしましょう。
ソーシャルメディアでの露出拡大
ソーシャルメディアは新卒者と直接コミュニケーションをとる絶好のプラットフォームです。企業アカウントを活用して、企業文化や社員の声、業界のトレンドなど様々な情報を共有することで、新卒者に企業の魅力を伝えることができます。
オンライン採用サービスへの登録
リクナビやマイナビなどのオンライン採用サービスに登録し、企業情報と募集要項を掲載することで、より多くの新卒者にアクセスしてもらうことができます。また、これらのサービスは、新卒者が企業を検索しやすくする機能を提供しています。
最適化と分析
ソーシャルメディアの活動やオンライン採用サービスの利用状況を定期的に分析し、効果測定と最適化を行うことで、採用戦略の効果を最大化することができます。具体的な分析ツールやアクセス解析を利用することで、どの活動が新卒者の関心を引いているのかを把握し、効果的な戦略を練り直すことができます。
このセクションでは、ソーシャルメディアとオンライン採用サービスを活用することで、企業の採用活動をさらに強化する方法を提供しました。次のセクションでは、採用ブログと企業ブランディングに焦点を当てて、その効果と実施ポイントについて探ります。
採用ブログと企業ブランディング
前のセクションでは、ソーシャルメディアとオンライン採用サービスの活用について説明しましたが、さらに採用ブログと企業ブランディングも併せて行うことで、企業の採用活動においてより高い効果を得ることができます。これらのアプローチは、企業の魅力を広く伝え、新卒者の興味を引きます。
採用ブログの効果と実施ポイント
採用ブログは企業の人事部門の思いや取り組みを直接伝えることができるツールです。新卒者向けのエントリーを投稿することで、企業の雰囲気や働く人々の実際の声を伝えることができます。また、ブログの投稿はSEO効果もあり、ウェブサイトのトラフィックを増やす助けにもなります。
POINT
●企業のカルチャーを反映した投稿を心がける
●社員インタビューやイベント報告を掲載する
●定期的に更新し、読者に新しい情報を提供する
企業ブランディング戦略の展開
企業ブランディングは、企業の特色や強みを明確に伝え、求職者に対して企業の魅力を理解してもらう活動です。採用ブログを通じて、またはウェブサイトやソーシャルメディアを利用して企業ブランディングを強化します。明確な企業の強みや特色を設定し、それを一貫して伝えることで、企業の魅力を新卒者に理解してもらうことができます。
POINT
●企業の目的と強みを明確に伝える
●イメージコンテンツや動画を利用して視覚的に訴求する
●ソーシャルメディアでの活動を通じて、企業の人間的な側面を見せる
これらのアプローチを組み合わせることで、新卒者に対して企業の魅力を多角的に伝え、採用の成功につなげることができます。
学生のニーズの理解と対応
新卒者の採用において、学生が企業を選ぶ際の考え方やニーズを理解することは非常に重要です。学生が求める企業像や働き方を把握し、それに応じた採用戦略を展開することで、より多くの応募を得ることができます。
学生が求める企業像と働き方の理解
現代の学生は、安定した収入や職場環境だけでなく、働きがいやキャリアの成長、ワークライフバランスなども重視します。また、企業の社会貢献や倫理観も評価されるポイントです。
POINT
●アンケートやインタビューを通じて学生の意見を収集
●キャリアフェアやインターンシップを活用して直接コミュニケーションを図る
●企業のウェブサイトや採用ブログで働く魅力をアピール
企業文化と働き方の宣伝
企業文化や働き方を効果的に宣伝することで、学生に対して企業の魅力を伝えることができます。企業のウェブサイトや採用ブログ、ソーシャルメディアなどを活用して、企業の文化や働く環境をアピールしましょう。
POINT
●社員の声や働き方の実例を掲載
●企業の倫理観や社会貢献活動を強調
●働きがいのある環境をビジュアルコンテンツで伝える
このセクションで学生のニーズの理解とそれに対応する方法を考察しました。次のセクションでは、学んだポイントをまとめ、次のステップについて説明します。
まとめ
今回のコラムを通じて、新卒採用における中小企業の課題とそれに対する解決策を幾つか紹介しました。
応募者が少ない原因から、企業側の考え方、ウェブサイトやソーシャルメディアの活用、そして学生のニーズの理解と対応まで、幅広い視点から探求してきました。
しかし、いざ始めようとしても手間がかかりすぎる、専門知識が不足していると感じるかもしれません。そんな時は、専門家に依頼することも一つの選択肢です。
弊社では、中小企業様の採用活動をサポートするためのウェブサイトリニューアルや採用サイトの制作を行っています。
採用活動における悩みを解消し、中小企業様が素敵な新卒者を迎えられる一助となれれば幸いです。
この記事の執筆者
谷口正頼
デザイン業界に身を置いて二十年余り、独立して十数年になります。大学では社会福祉を専攻しておりましたが、世界的なデザイナー中島英樹の作品に触れ、デザイナーに憧れを抱いていたものの、デザイナーって専門の学校出てなければなれないのではという疑問を知り合いの先輩デザイナーにぶつけてみると「学校出てなくてもなれるよ」の一言で目から鱗。独学で猛勉強してデザイナーに。グラフィックデザイン会社やウェブ制作会社を経験したのち、フリーランスとして独立。